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ケチって火炎瓶 [博士と助手シリーズ]

「ん?何か臭うな。あれ?博士、何をやっているのです?」
「君、今度の学長選じゃが、実に困ったことになった」
「学長選?ああ博士の先輩であるうちの学部長が立たれるのですよね」
「そうじゃ」
「片や博士の恩師である現職の学長、片や博士の上司で先輩でもある学部長
「でじゃな、うちの学部長がよせばいいのに正直』『公正』を売りにし始めてじゃな」
「なるほど。それが今回の記事のネタか。何のひねりもないな」
「何を言っている。でじゃな、それを向こうが討論から逃げ回った上、個人攻撃だとか何とか言い始めたのじゃ」
「うーむ、実にけしからん。クソとしかいいようがない。まるでどこだかの美しい国の縮図みたいですね。ってあれ?」
「何じゃ」
向こう、ってことは、じゃあ博士は『正直』『公正』学部長派についたのですか?」
「まあそうじゃ」
「ほ〜、博士が『正直』『公正』。ほ〜」
「悪いか」
「元々博士は『不正直』『不公正』学長派ではなかったのですか?」
「余計な修飾語は付けなくても良い。まあその、色々と研究室の出入りが多くてじゃな、学長からは色々とヒソヒソヒソ」
「つまり学長から色々と頂いたと」
「わー!、わー!、わー!」
「やかましい!なるほど、それで博士が学部長に関する怪文書をばらまいてヒソヒソヒソ」
「君、全然ヒソヒソになっていない」
「だがここで学長を裏切ると?」
「裏切るとは人聞きが悪い。の金払いが悪いのじゃ」
「それはまた露骨な」
「こちとらさんざん頭をしぼって、あんなことやこんなこともでっち上げたというのに、報酬を4割もケチりやがって!って、あ。ヒソヒソヒソ」
「博士、ヒソヒソが遅いです。で、今造っているそれは何です?」
「これはカエーンビーンというものじゃ」
火炎瓶だな。あー、またベタな展開だ。今回もオチがなさそうだな」
「ヒヒヒ、これの自宅に投げ込んでやるのじゃ。あのドケチ!、日本語不自由!、漢字読めない!、公私混同!、幼稚園頭脳!、仮病、災害宴会、ヘイトヤジ、討論逃亡チキン野郎め!ヒソヒソヒソ」
「全然ヒソヒソじゃないし、かつての恩師に酷いいいようだな」
「君、手伝いたまえ」
「はぁ?あ。またいざとなったら、私はやってない♪とか言って私に罪を押し付ける気でしょ」
「そそそそんなことはないぞ」
「なぜそうわかりやすく動揺する?」

「ここが学長の自宅じゃ」
「博士の自宅の100倍ぐらいありますね」
「うるさい黙れ。よし、投げるぞ。宮崎あおい気分で、えいっ」
「博士、全然飛んでません」
「うわっ!」
発火。博士、焼ける。

こうして学長選は無事に終了し、現学長が3選されたのであった。
「う〜む、酷い目にあった」
「III度の熱傷から生き返って何を言ってる」
「私も無事じゃったし、事件も有耶無耶にしてくれたし、めでたしめでたしじゃ」
「何がめでたいだ。学部長は沖ノ鳥島へ左遷されて、これから学長の恐怖政治が本格的に始まるんですよ!」

かくして、博士と助手の、学長との激しく果てしない戦いが始まるのであった。

かもしれない。。。
「ほら、オチない」

この記事はフィクションであり、実在の人物・団体・名称とは関係ありません。(笑)

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