三角点の探し方!? [国土地理院、地図一般]
※緯度経度座標の誤差の問題で、こちらの認識違いがあったので追記、及び削除を行いました。(2016.12.27)
※Google Mapの表示操作について認識違いがあったようです。修正、及び追記を行いました。なお、上記を含めてだいぶごちゃごちゃしてきたので、そのうち整理します。(2017.3.24)
こちらの記事でGoogleさんに文句を言っているが、言いっ放しというのも何なので、それを含めて色々検証したことを記録しておく。
鉄道のトンネルがわからないとか、全体的に色彩がのっぺりしていて見にくいだとか、色々突っ込みどころはあるが、なんだかんだ言って一番Google Mapが使い勝手が良いので重宝している。ここではその精確性をじっくりと攻めてみよう。
なお同じ記事で、検索時の誤差を以下のように記述したが、これは誤りである。
緯度経度は検索の段階で秒の小数1位で丸められてしまっているようだが、その誤差はどのぐらいだろう?
地球の一周を40000kmとして、0.1秒は緯度方向で考えると40000✕1000÷360÷60÷60÷10≒3.1mなるほど、ギリで畑に出ている可能性もあるのか。
基準点閲覧成果等サービスとGoogle Mapの測地系の違い(前者は世界測地系(測地成果2011)、後者は世界測地系(WGS84)があるようだが、よくわからない。これで誤差が生じるものなのかどうか。今は詳しく調べる余裕がない。
このことについては、こちらで再検証する。(2016.12.27)
とりあえずは、基準点成果等閲覧サービスに掲載されている基準点(ここでは三角点に限定する)の座標から、どのぐらい精確に地図上の位置が検索できるか試してみる。
サンプルとしては、誰が上から見ても位置の明確な二等三角点「大楠山」にしよう。以下埋め込みがうまくいかない(そのことは後日言及する)ので、直接画像を切り出すことにする。機能紹介のための引用なので問題ないと思うが。。。
GoogleMap完全モード「3D表示」で最大に拡大した大楠山山頂である。
GoogleMapの切り出し画像
赤丸で囲った、ちょこんと出っ張っているのが三角点である。
頂上まで登ってきゃあきゃあ言いながら撮影した、地上での三角点の画像である。形状と位置関係はおわかりになるだろう。(下の方の写真の真ん中にいるのが三角点の乗っかった円柱、その後ろが上記写真で大きく写っている半円形のテーブル状の石である。)
それではこの三角点のGoogle Map上の位置を、実際の座標から検索してみよう。
やり方。
1. 国土地理院の基準点成果等閲覧サービスでターゲットとする基準点を検索、表示する。
だいたいその辺に地図を移動、ズームし、検索ボタンを押す。いっぱい出てくるので困る場合は、必要のものだけに検索ボタンの上のチェックを外したほうが良いだろう。
2. ターゲットをクリックし、「詳細情報表示」を選択する。すると右側になんかいっぱい出てくる。
基準点成果等閲覧サービスの切り出し画像
3. いっぱい出てきた右側の欄から北緯、東経の数値をコピーする。
だが、これだけではいけない。
4. コピーした数値を入力できるフォーマットに修正する。
Google Mapは検索窓に緯度経度を入力すればその位置が検索できるのだが、取ってきた文字列そのままだとダメなようである。
緯度、経度の数値を半角スペースで区切って並べてみる。全角スペースではダメ。またカンマ(,)でもOK。
× 35°15′00″.2454 139°37′41″.0750
これだと、検索をかけても「見つかりません...」になる。ダブルクォーテーション(秒の記号)の位置がまずいらしい。
少数の末尾に移動する。
35°15′00.2454″ 139°37′41.0750″
これで検索ができる。南緯や西経にならないメカニズムがよくわからないが、念のため、NとEを付けておいたほうが良いだろう。
35°15′00.2454″N 139°37′41.0750″E
5. Google Mapの検索窓に、北緯東経の文字列を入力する。
Google Mapの切り出し画像
結果。なかなかいい感じである。
Google Mapの切り出し画像
ズームしてみる。
Google Mapの切り出し画像
おおおおおおおおおお!!! どんぴしゃじゃん!?
これはChromeでのGoogle Map完全版「3D表示」で表示したものである。
(Earth表示にして、左上の三本線のメニューをクリックすると「3D表示中<->3D非表示」にスイッチングできるようです。(←情弱めっ!w) 2017.3.24追記)
Google Mapの切り出し画像
う〜む。ずれてるなあ。
完全版「3D表示」はたまたま大楠山だけがうまく言ったのかもしれない。
別の三角点でやってみよう。
岩堂山。あの、畑の中にちょこんとある三角点である。(ビニールシートの真ん中に見える黒い点がそれ)
座標(35°09’05.5011”N 139°38’41.5091”E)を入力する。
Google Mapの切り出し画像
よくわからないな。位置的にはあっているような気もするが、肝心の三角点が見えない。もう少しズームできればわかるかもしれないがこれ以上は無理。プラスボタンを押すと、Google Street Viewが強制的に発動するという凶悪な仕様である。大楠山はもう1ステップ、ズームできるのだが。。。。これは横須賀市と三浦市に対するMap側の扱いの違いなのだろうか?
(この追記の日付現在、京急長沢駅辺りから南側は建物の立体化も未実現のようです。2017.3.24追記)
Google Mapの切り出し画像
ますますわからない。
他に三角点が写ってそうなところは、なかなか思いつかなかったが、三角点探し隊のサイトを見て、いいサンプルを見つけた。
高尾山である。
リンク先の画像を見ていただければおわかりになるかと思うが、三角点は丸いテーブル状の石の上にどっしりと乗っていてなかなかいい風格である。私も何度か高尾山にうにうにと登ったことはあるが、あれは確かに目立つ。
一度下の京王の駅からリュック背負ってえっちらおっちら登ってきたら、頂上の広場で制服の女子高生たちがきゃぴきゃぴお菓子とか食べているのを見て、力が抜けたことがある。ケーブルカーかリフトで昇ってきて、階段をひょこひょこ上がれば登れるような山である。
頂上の画像。大見晴亭の文字の右側の丸いのが三角点の乗っている石であろう。
Google Mapの切り出し画像
Google Mapの切り出し画像
これも当たりか?
こちらも当たりである。
どうもライトモード「3D非表示」の方はブレがあるようであるが、完全モード「3D表示」の方はかなり信頼性があるようである。ここで計算したような、最大3m(平均すれば1.5m?)の誤差はあるのかどうか、これらの結果からはよくわからない。(2017.12.27削除)
なんか「グーグルさん結構やるじゃん」な感じなのでもういい気もするが、他の地図でもやってみる。
Yahoo地図だが、座標入力のやり方がわからない。
Google同様、検索窓に座標入れればいいです的なことを言っている人もいるが、うまくいかない。フォーマットの問題だろうか?
検証するのも面倒なので(もはや最重要課題ではない)、URLに直接入れる方式をとることにする。例えば以下のURL、これは横須賀市役所の位置を示している。
この緯度経度数値を、上記、例えば大楠山の緯度経度に置き換えれば良い。度分秒ではなく、度の小数なので面倒だが。
大楠山の緯度経度を度の小数に変換する。(分と秒をそれぞれ60と3600で割って度に足せば良い)
緯度 35.250068166666667
経度 139.628076388888889
URLに組み込むと
Yahoo地図の切り出し画像
これ以上ズームできないが、これはかなりいい線行っているのではないだろうか?
あとはMapionでやろうとしたが、あうう、写真がでない。。。
初期表示される横須賀市役所の座標がYahooと微妙に異なるところがそそったのだが。興味のある方は下のリンクからズームしていっていただきたい。
市役所
大楠山三角点
最後に地理院地図だが、この地図は「現在の地形を見る用」と「加工用」に特化して使用していたので、写真を貼り付けるということはしたことがなかった。(Google Mapで用が足りるので)
で、早速やってみる。
左の「情報」ボタン→「+情報追加/ベースマップ切替」→「空中写真・衛星画像」→「シームレス空中写真」
これで良いだろう。写真がオーバーレイされる。
座標の入力フォーマットがわからなかったが、こちらのマニュアルに載っていた(一番最後のページ)。
とりあえずは度小数フォーマットをカンマまたは半角スペース区切りで良いらしい(最初カンマの後ろに半角スペースが入っていたらうんともすんとも言わないで困った。役人のやることは融通がきかない(笑))。
35.250068166666667,139.628076388888889
これを、上の検索窓に入れる。
結果。
+、+、+でズームしてみる。
地理院地図の切り出し画像
ちっちゃ。
色が途中で変わっているのは良いとして、この大きさでは何も見えないぞ。
こうなったら高尾山でもやってみよう。
35.625166472222222,139.243611472222222
結果。
ズーム画像。
?
なんか違うぞ。いや違わないのか?大見晴亭はどこだ!?
そもそも今回のネタは、大元をたどれば、地理院地図の三角点の記載が今ひとつ役に立たないところから始まっている。自分のとこで測って地図作っているのだから、三角点の位置はチョベリ精確であろう。だがけしからんのは、最ズームかけると三角点の記載が消えることである。これはどういうことだ?(基準点成果等閲覧サービスではちゃんと表示されます)
三角点そのものの存在を見つけるには地理院地図が有用である、というかそれしかない。だが三角点の精確な位置探索には地理院地図はあまり頼りにならないことはよくわかった。人が知らない間に地理院サイトにはなんだかよくわからないツールがいっぱいできている様で、そのあたりを使えばなんとかなるのかもしれないが、今は調べている余裕がない。
精確な位置探索にはGoogle Mapがある程度有用であることもわかった。しかし問題は、フィールドで上記1から5の作業をすることはほぼ不可能であることである。私のぷにぷにした指で、クォーテーションを4つ、カットペーストするなどという作業は、塚山公園をダンプで通過するよりも難しい(いやそんなことはないと思うが)。
いずれにせよ、事前にインドアで綿密に準備していくしかないだろう。
3以上の数が数えられない私には苦痛な作業だ。
続・三角点の探し方!?につづく
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