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第五回 大楠山(付:衣笠山公園、衣笠城趾) その6 大楠山 [三浦主尾根プロジェクト]


前記事で鳴りもの入りでご紹介した三浦半島主尾根、同時に懐かしの衣笠コースである。

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これをひょいっ♪と(実際ははぁはぁ言いながら)登る。衣笠コースから阿部倉コースが分岐するところなので、ここは仮に「阿部倉分岐」としておこう。

だが私は、ここでうっかり大きなミスをしてしまった。大楠山に向かうにはここを右に進む。左方向はゴミ処理施設建設で通行止めとなるはずであるが、ここですぐというわけではない。しばらく先である。衣笠コースは大畑橋の先を登ったところからほぼ主尾根に乗っている。そして何度も言うようだが我々は「尾根サーチャー(笑)」なのである。左に進み実際の通行止め箇所まで尾根を極めるべきだったのだ。だが、疲れていたのと急いでいたのとで何の躊躇もなく右へ進んでしまった。下山時はさらに北方向の尾根線をたどることになるので、結果として尾根探索ルートとしてはこの部分が抜けてしまうことになる。なのでこれは今回の課題としておこう。 

以下、一部2016.5.3の画像を流用します。
尾根尾根したいい感じの道である(左画像は2016.5.3)。だが、ものの30mほどで次の分岐に出会う。

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右画像、正面右の金網の向こうはゴルフ場「葉山国際カンツリー倶楽部」である。あえて「カンツリー」と表記するあたり歴史を感じさせないでもないが、開業はそれほどは昔でない1963年なのだそうだ。大楠山北部の山腹の一部を占有する眺めの良い、お金持ち限定の娯楽施設である。私は一生内部に入ることは無いだろう。

ここをゴルフ場分岐と名付ける。分岐ばっかだが、頂上までにはあともう1個ある。
「尾根サーチャー(笑)」としては幸いなことに(笑)主尾根はこのまま大楠山方面に続くようである。

ところでフェンスのところに何か不吉なことが書いてある。下山時に撮った写真と合成して全体を見てみよう。

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これはいったいどういう意味だろうか。金網に寄らないとゴルフのボールが飛んできて危険ということか?(それって角度的にあり?)、それともフェンスの反対側は崖になっているのでそれが危ないということなのだろうか?ボールはともかく、後者に関してはいくら金持ちの上品な娯楽施設でも、そこまでハイカーに気を使うこともないだろう。謎である。よくはわからないが、せっかくの上品なご忠告にしたがい、できるだけフェンス側を歩くことにしよう。

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って、フェンス、崩壊しかけてんじゃん(笑)。これではフェンス自体が危険である。仕方が無いので真ん中へんをとことこ歩くことにする。網でしっかり覆われているのでボールが飛んでくる心配はなさそうだ。

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(大楠山まで 地理院地図を加工)

あの好きになれない阿部倉コースをはぁはぁ登った甲斐があったのか、ゴルフ場分岐の時点で標高168mほど、それでも大楠山頂上まではあと70m以上登らなければならない(そういえば、いつのまにかハイキングコースクイズが無くなっているな)。

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右側のゴルフ場も地形に合わせて上り勾配になっている。起伏もあるし眺望もいいし、「葉山国際カンツリー」でゴルフするのはさぞや気持ちのよいことだろう。

頂上まであと少し、最後の分岐である(左画像は2016.5.3)。真ん中に見える案内板を拡大する。

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大楠山山頂下東分岐とでもしておこうか。(東と付けるのは、西側にも三方向に分かれる分岐があるからである)
大楠山登山路として歩ける主尾根線はここまでである。私が引いた修正尾根ラインは大楠山には登らず、ここから右方向、ゴルフ場内に入る。先述のようにぷにぷにした私はゴルフ場内には入れない。「尾根サーチャー(笑)」としてはここで引き返すべきだが、今回の目的の一つが大楠山登山であるので、てゆっかここまで来たら頂上を目指すべきだろう。
案内板によれば左方向でも行けるようだが(山の南側を回り込み西側の分岐に通じる)、ここは「頂上」の文字の書いてある直進方向(左画像で右方向)で良いだろう。階段何段だとかごにょごにょ書いてあるが見なかったことにする。

地理院地図には丸っこい分岐らしきものは描いてあるが、階段の坂は描いていない。道のラインの描く描かないの基準が今一つわからないが、まあ青矢印のように登ったとご理解いただきたい。

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(大楠山まで 地理院地図を加工)

這うようにして階段を上る。今回の逆光祭りにふさわしく、後光が射しちゃってるあの上が頂上であろう。

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着いた!
大楠山頂上である。

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阿部倉分岐からここまで約15分。
そして三角点、頂きました。

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本プロジェクト、初の二等三角点である。三浦富士は見つけられなかった、岩堂山たまたま写っていた(笑)だけなのでカウントしない。因に三浦半島の二等三角点はあと一つ「荒崎」、そして一等三角点が一つだけ「二子山」にある)

地理院地図によれば三角点の標高は241.1m、基準点成果等閲覧サービスによれば241.13mなのだそうだ。
頂上のぺったんこなところに設置してあるので、ここの場合三角点の標高≒大楠山の標高と考えてもほぼ良いように思える。だが、どなたかも言及していたと思うのだが、三角点が妙に上に出っ張っていて、逆に地面が随分下に沈下している印象がある。これはどういうことなのだろう。風雪により地面が削れたか、あるいは国土地理院が大楠山の標高をかさ上げするためにわざと出っ張らしたか。(なわけない)

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こちらの立派な石造りの板には242.0mとある。

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すこし小高くなっている植え込みの中に立っているものなので、実際ここの方が少し高いのかもしれない。 
いずれにせよ、相模川からこっちで240m台は破格であろう。(参考サイト。ちなみに私は☆10個である)

行程の時間なども書いてあるので、拡大し高度なデジタル技術を施してみよう。 

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今回の私の足では既に記載した通り、駅から衣笠山展望台まで35分、そこから衣笠城本郭までは間に久里浜田浦線を挟んで15+15=30分、衣笠山までの時間はこの看板若干サバを読んでいるようである。
衣笠城から迂回路を通ってここまでは、大善寺駐車場、大畑橋、坂本芦名線、阿部倉分岐を挟んで、5+20強+15ちょっと+30+15=約90分、ってあれ? 迂回したのに同じ時間?もしかして正規の衣笠コースは距離が短くとも結構勾配がきついのだろうか? 

今回大変残念だったのは、東京湾、相模湾が一望できるという展望台に登れなかったことである。

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時刻は現在15:53。まだ4時にはなっていないのだが、今から登って下りてきても確実に4時を過ぎるので、客もいないことだし早めに閉めてしまおうということなのだろうか。仕方がない。管理人さんも定時で帰りたいのだろう。
次に登る機会があり風さえ強くなければ、ぜひ展望台に登り三浦半島随一の絶景を堪能することにしよう。そして海を見ながらあの人に告白するんだっ←変なフラグ立てるなぁぁぁっ!)(→で、次の機会) 

ここまで、衣笠山でも衣笠城でも、衣笠コースでも迂回路でも阿部倉コースでも、山道では誰にも人に出会うことはなかったが、このとき反対側(相模湾側)から男性が一人登ってきて、初めて人間を見た(なぜこうも人がいない?横須賀、天気いいのに)

わざわざ展望台に登らなくてもそこは242mである。それなりに十分絶景は堪能できる。

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三浦半島の先っちょの形状がよくわかるぞ(笑)。
そして今回ラストのパノラマ、頂上の南半分。最後の最後まで逆光祭りである。

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さて、我々は「尾根サ(以下略)なので、元の方向に戻りゴルフ場を迂回して主尾根の続きを辿ることにする。

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階段を下り、先ほどのゴルフ場分岐、今度はこの画像で正面方向に進む。最初にご紹介したいくつかのコースのうち、(7)のコースをほぼ辿ることになる。ゴルフ場を離れれば普通に人家もある歩きやすい道だが、ハイキングコースとしては少し面白みにかけるかもしれない。
下りは頂上からここまで10分ほど。

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(大楠山〜登山口 地理院地図を加工)

ゴルフ場越しに見える大楠山。高いのをいいことに塔が乱立している。

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これだけいっぱい建っていると、もはやどれが何の塔なのかどうでもよくなる。ということで今回は、それぞれ何かの役に立つ大切な塔ということでよいだろう。(←雑!。そのうち機会があれば調べます)

迂回路としては、概ねフェンスに沿った舗装道路(ゴルフ場管理用の道路だろう)を進めば良いだろう。ていうか、ゴルフ場に潜入する手段を持たない私には他に道がない。

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何かの施設がある。

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タンクのようだが、下にある温泉絡みのものだろうか?(これ、みたいです)向こうに見える海と街並は横須賀中央方面と思われる。

「この先立入禁止」と書いてある看板がある。そのまままっすぐ行ってみると、ゴルフ場の通用口らしきところに通じている。貧乏人の私はこれ以上先には進めない。

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尾根線はそれよりも手前で右の「この先立入禁止」看板のあたりでこの道と交差し主尾根線修正のため修正)、方角で言うと北方向に下っているようである。主尾根はこの後、少しだけ東京湾に近づく。
ゴルフ場分岐からこの先立入禁止看板まで15分。

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(大楠山〜登山口 地理院地図を加工)

この先立入禁止看板の前の坂を下る。
やがて横横が見えてくる。

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横横を渡る「阿部倉橋」である。

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横浜横須賀道路のこのあたり(朝比奈から先)が開通したのは、1984年以降ということになる。

画像が少なくなってきた。そろそろ電池切れだろう。
南東方向に見える山、右が衣笠城のある山、左が衣笠山であろうか?

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(大楠山〜登山口 地理院地図を加工)

温泉があるらしい。ひと風呂浴びていきたいところだが、明日(日曜日)も出る予定なので遠慮する。

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大通りに出る。県道27号線、野比、久里浜から葉山へ三浦半島を横断する道路である。
何となくゴルフ場からここまで道なりに下ってきてしまったが、細かい支道がいくつかあったようだ。尾根線により近いものもあるようなので、これも課題としておこう。

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(大楠山〜登山口 地理院地図を加工)

県道に大楠山登山口という交差点があり、同名のバス停がある。
今日の分の画像は無いので、次回の分をここに載せておく。

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主尾根線はまたもや谷筋っぽい一般道に出てしまった。通研の通り切通になっていた山科台西側のバス通り(注)に続く、トンネル無しで堂々と主尾根を越える主要道路である。この後三浦半島主尾根をこのようなトンネル無しで越える、センターラインがあるような主要道路は、県道204号の朝比奈峠まで一切ない。
(注)「太田和街道」というのだそうである。衣笠城側の交差点名横須賀市のご意見ご提案コーナー以外にオフィシャルな言及が無かったために、地元民ではない私は今までわからなかった。ちなみに横須賀市がドヤ顔で語るほど片側歩道は立派かつ安全なものではない。とくにT字路から西。

さて時刻は17:00、今日はここからバスで帰ることにする。ゴルフ場分岐から約45分。頂上からは1時間弱。

ここで、今回の課題についてだが、本記事で提起した2つの課題以外にあと2つほどある。
前回の主尾根探索コースは山科台西側で中断していた。そこから衣笠城址の下まではバスで何度も通っているので、尾根探索ルール付則第3条(怠慢ルール)を適用して。適当に衣笠コースのスタートまで線引っ張っとけばいいや、と思っていた。衣笠山〜衣笠城との類推で、衣笠城〜衣笠コースの間で一旦下の方まで下りてくるものだと勘違いしていたのである。衣笠城の記事、そして例のお城イメージ図でもおわかりになるかもしれないが、この両者はかなり高所(大善寺駐車場)で接続してしまっている。つまり、山科台側から大善寺(の駐車場)までえっちら登って行くコースを改めて設定しなければならない。
久里浜田浦線の登り口までであれば目視でコースを設定しても良いのだが、これだと衣笠コースに乗るためにわざわざ衣笠城本郭まで登らなければならない。直接大善寺に登る方が近い以上、三浦義明さんには悪いが主尾根コースとしては衣笠城山はスルーすべきである。よって、山科台から大善寺駐車場までのコースの設定を課題としておく(衣笠城再訪のときに確認しよう)。これが一つ。
もう一つは、今回は迂回路として阿部倉コースを丁寧に登って来たが、もう一つの隠れ登山路、最初に上げた各コースのうち(6)のコースをショートカットできないか、である。主尾根上に阿部倉分岐よりも立入禁止側で乗っかるところが魅力的である。つまり別課題の立入禁止までの往復の距離がより少なくてすむのである。だが、大楠山登山路として紹介されているのがほとんど見当たらないので一つだけあったが、蚊が多いこと以外言及されていない。いやだなあ(笑))、非常な難路であることが予想され、途中で「もうだめー」状態になるかもしれない。

バス待ちの時間、県道のピーク(峠)を確認するため少し歩いてみた。
東京都南部に住む私には見慣れたような地名があった。次回は中盤でこの池上をプチ彷徨うことになる。

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最後に地図と、恒例の歩数と階数である。「上った階数」がものすごいことになっているが、
  • 衣笠駅:約15m〜衣笠山:134m
  • 久里浜田浦線:約33m〜衣笠城:約100m
  • 大善寺駐車場:約66m〜大畑橋:約97m
  • 坂本芦名線:約37m〜大楠山:242m
とすれば、計419m、あとの70mは何だかわからないが(衣笠山で一旦下った分か?)だいたい合ってると思ってよいとしよう。


この日の歩数:23068歩/上った階数:161階(483m)

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